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競馬ファンの夢のひとつに、血統に恵まれず、取引価格が安い人気薄馬が高額の人気馬を負かす、“下克上”と呼ばれるレースがある。今年5月15日に中山競馬場で行われた中央競馬の皐月賞で、単勝15番人気のサンツェッペリンが2着に入り、大波乱を巻き起こした上、その異色のルーツに注目が集まった。その最大の理由は、サンツェッペリンが家族経営の小規模牧場にて勝利実績のない繁殖馬を親に生まれ、セリでも売れず、わずか100万円で取引された馬だったということ。血統の優れた競走馬ともなると、数千万〜1億円以上で取引される世界。一般に「血統のいい高額馬ほど走る可能性が高い」とも言われている。それだけに、サンツェッペリンの予想外の好走にはだれもが度肝を抜かれ、「100万円の馬が高額馬を打ち負かした!」という奇跡のようなドリーム・ストーリーに胸を熱くした。
未勝利のまま競走生活を終え、引き取り手のなかった母プラントオジジアンを、道見場主が譲り受けたのは'03年の春。「初子も出さずに終わらせるのは可哀想。高い種馬は付けてやれないが…」と種牡馬テンビーを交配させ、翌年生まれたのがサンツェッペリンだ。セリでもなかなか買い手がつかず、100万円で買い取られて行ったその馬が、中央競馬デビューでのまさかの大健闘。「高い繁殖牝馬を買えない牧場にもチャンスがあることを証明したい」と、この秋の菊花賞制覇に向けてさらなる夢を抱く道見場主の、馬にかける愛情とロマンを北の大地に追いかけてみた。
※ G1 生産界の指標となる重賞競走を格付けする「グレード制」導入により、各重賞競走をG1、G2、G3の3グループに分類。G1は競走体系上最も重要な意義をもつ根幹競走。
※ 重賞競走(レース) 中央競馬におけるオープン特別競走の中でも特に賞金が高額で、重要な意義を持ったレース。グレード制が導入されてからは主にG1・G2・G3を指す。
子どもの頃から馬に触れ、買い付け・種付けから出産、買い取られていくまで、どんな馬にも等しく愛情を注ぎ、家族だけで牧場経営に取り組む牧場主の「夢力」。
G1制覇の夢を追いかけ、家族で奮闘。小規模経営の牧場に希望を与えたサンツェッペリンにさらなる期待と声援を!道見場主が語る、熱血ドリーム・ストーリー。
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