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中高生のネット利用の実態とは!?

お子さんをネットトラブルから守るために保護者が行うべき教育と対策

2017/05/11
中高生のネット利用の実態とは!? お子さんをネットトラブルから守るために保護者が行うべき教育と対策

いまや、中高生にとってもスマホを使ったネット利用は当たり前になりました。お子さんが正しく安全にネットを利用できるよう導いてあげるのは保護者の務めです。お子さんたちをさまざまなネットの犯罪やトラブルから守るために、保護者が最低限行うべき教育と対策のポイントを紹介します。

ネット利用には危険がつきもの

保護者のみなさんは、お子さんのネット利用状況を把握していますか?

内閣府の「平成28年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、満10歳から満17歳の青少年(3,284人)の80.2%が主にスマホや携帯ゲーム機、タブレット端末を使ってネットを利用しています。中学生のネットの利用内容は、動画視聴(74.0%)、ゲーム(72.8%)、コミュニケーション(67.2%)が上位となっており、高校生ではコミュニケーション(90.6%)が最も多く、次いで動画視聴(84.1%)、音楽視聴(82.8%)と続きます。また、青少年のスマホの利用率は、中学生が51.7%、高校生が94.8%に上ることもわかりました。

ネット利用時には、一定の常識や判断力を備えているはずの成人でさえ犯罪やトラブルに巻き込まれることが少なくありません。まして社会経験の乏しいお子さんたちが被害に遭いやすいのは言うまでもないでしょう。保護者はお子さんのネット利用状況を把握し、お子さんが犯罪やトラブルに巻き込まれないよう教育と対策を行う必要があります。まずは、お子さんたちを取り巻くネットの危険にはどのようなものがあるか見ていきましょう。

お子さんたちを取り巻くネットの危険とは?

見知らぬ相手とつながってしまう

コミュニティサイトに起因する18歳未満の児童の被害が増加しています。コミュニティサイトは、共通の趣味や話題を持つ不特定多数が参加して交流を深められるサービス全般を指し、SNSやプロフィールサイト、無料通話、チャットアプリなどを含みます。警察庁によると、2016年上半期におけるコミュニティサイトに起因する事犯の被害児童数は889人に上ります。中でも、被害児童のコミュニティサイトへのアクセス手段は86.1%がスマホでした。

※平成28年上半期におけるコミュニティサイト等に
起因する事犯の現状と対策について(警察庁)
https://www.npa.go.jp/cyber/statics/h28/h28f_community.pdf
のデータを加工して作成

実際に、コミュニティサイトには年齢や性別を偽って声をかけ、お子さんたちに悪意を持って近づく利用者もひそんでいます。ネット上で知り合った相手と実社会で会ってしまうと、誘拐や性犯罪、殺人などに巻き込まれてしまう危険があることを知っておかなくてはなりません。

違法情報や有害情報を目にしてしまう

わいせつ画像や違法薬物販売に関する情報、犯罪行為を誘引する情報などを掲載するWebサイトへお子さんたちが意図せずたどり着いてしまう危険もあります。有害サイトへのアクセスをきっかけに暴行や恐喝事件に巻き込まれたり、薬物仲介や振り込め詐欺などの犯罪に無理やり加担させられたりすることがないとは言い切れません。

また、成人向けサイトは、年齢認証ボタンなどのクリック後に「入会登録料金をお支払いください」などのメッセージを表示し、金銭を支払わせるワンクリック詐欺の温床です。成人向けサイトを訪れた後ろめたさや恥ずかしさから自力で問題を解決しようと、お子さんたちがお金を持ち出したり、保護者のクレジットカード情報を悪質な業者に伝えたりして、被害を大きくしてしまうケースが確認されています。

未成年者の登録について中央の目立つ場所に注意書きを表示した
ワンクリック詐欺サイトの例(トレンドマイクロ調べ)

個人情報やプライバシー情報を流出させてしまう

FacebookやInstagram などのSNS利用時には、見ず知らずの人物に名前や住所、電話番号、顔写真などの個人情報やプライバシー情報を明かしてしまい、ストーカーや脅迫などの被害に遭う危険もあります。一度ネットに公開した情報を第三者に拡散された場合、それらを完全に消し去ることは不可能になることをお子さんたちに教えておかなくてはなりません。

加害者になってしまう

ネット上に他人の悪口や企業を誹謗中傷するコメントを書き込むと、罪に問われることがあります。ネット掲示板への犯行予告の書き込みにより中高生が書類送検される事案も発生しています。何らかの方法で取得した友人や他人のID/パスワードを使用してSNSやゲームにアクセスする行為が摘発対象になることも知っておきましょう。

お子さんたちへの教育と対策は必須

お子さんたちへの教育

保護者のみなさんが教育面で行うべきことは、ネットの危険を知った上でネット利用ルールを設けることです。一方的な押しつけでは反発が怖いため、なぜ、そのルールが必要かをお子さんに理解させながら一緒にルールを作ることが大切です。また、お子さんの普段と異なる様子にいち早く気づけるよう、お子さんが利用しているサービスやアプリ、お気に入りに登録しているWebサイト、SNSの交友関係、スマホの利用料金、利用時間なども把握しておきましょう。

ルールの例

  • 見知らぬ人と電話やSNS、メールで連絡しない
  • 成人向けサイトや出会い系サイトにアクセスしない
  • 保護者の許可なしに会員登録が必要なサービスを利用しない
  • ネット上に自分や他人の氏名、住所、電話番号などの情報を書き込まない
  • 友人、他人の悪口や犯行をほのめかす発言をしない
  • 他人のID/パスワードを使ってSNSやゲームにアクセスしない
  • 困ったことがあれば、すぐに保護者に相談する
  • ルール違反があった場合、ネットの利用を一時禁止する

子供たちのスマホ利用時に保護者が行うべき対策

スマホを買い与えるときに必ずフィルタリングを入れる

犯罪被害や非行の原因になり得る有害サイトからお子さんたちを守るために必ず利用したいのは、セキュリティアプリや携帯電話事業者などが提供するフィルタリングサービスです。これは、不適切な情報を含むWebサイトの閲覧を制限する仕組みです。警察庁によると、2016年上半期のコミュニティサイトに起因する事犯の被害児童のうち、フィルタリングの利用有無が判明した738人中647人(87.7%)がフィルタリングを利用していなかったことがわかりました。

SNSの利用開始時に適切なプライバシー設定を行う

SNSやチャットアプリを使わせる場合、保護者が最初に適切な公開範囲設定などを行い、お子さんと一緒にプロフィールに記載する内容を確認してください。SNSユーザの中には公開された投稿やプロフィールの内容を手がかりに、悪意を持って近づいてくる犯罪者がひそんでいることをお子さんに理解させましょう。

家庭のネット利用状況を可視化するセキュリティ機器を利用する

家族で共用するパソコンとは異なり、お子さんたちが自室に持ち込めるスマホや携帯ゲーム機などではネットの利用状況が見えにくくなりがちです。このため、家庭内のWi-Fiネットワークに接続されるスマホや携帯ゲーム機、タブレット、パソコンなどの通信を監視し、それらを一括で保護してくれるセキュリティ機器の利用がおすすめです。たとえば、トレンドマイクロの「ウイルスバスター for Home Network」では、事前に指定した機器における有害なWebサイトへのアクセスや不適切なアプリの利用をブロックしたり、通知したりできます。ホームネットワーク経由のネット利用時間にも制限をかけられるため、お子さんたちのネット依存リスクも軽減できます。

お子さんたちが正しく安全にネットを利用できるよう見守り、導いてあげましょう。

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